汎用プラスチックについて
汎用プラスチックはエンジニアリングプラスチック(エンプラ)と比べると物性的な面では劣るものの、安価で非常に使い勝手のよいプラスチックとして知られており、日常のさまざまな箇所で利用されています。
このページでは、汎用プラスチックについて詳しく紹介していきます。
目次
汎用プラスチックの特徴と種類について
汎用プラスチックはエンジニアリングプラスチック(以下、エンプラ)と対比される形で分類されるプラスチック材料です。
エンプラが物性において優れているのに対して、汎用プラスチックは高度な物性があるわけではないものの安くて加工性も高いことから様々な用途に供されている便利なプラスチックであり、代表的なものとしては、PP、PE、ABSなどが挙げられます。
一般的に耐熱性が区分指標とされており、それぞれの違いは下記のようになっています。
- 汎用プラスチック
- 汎用エンジニアリングプラスチック(汎用エンプラ)
- スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)
耐熱性:80℃程度まで
PP、PE、ABS、など
耐熱性:80℃~150℃程度
PC、PA、POM、PBTなど
耐熱性:150℃以上
PPS、PEEK、LCPなど
代表的な汎用プラスチックとして、PP、PE、ABSを見ていきましょう。
汎用プラスチックの種類と特徴について
■ポリプロピレン(PP)
硬く、無色透明に近い色味で、耐熱温度が比較的高いという特徴を持ちます。加工性がよく、安価であることから、幅広い用途に用いることができる便利な素材で、繊維、買い物袋、医療、建築素材など日常生活のさまざまな分野に使われています。
さらにヒンジ特性もあるので、開閉式のフタにも用いることができます。
※詳しくはこちら:PP(ポリプロピレン)について
■ポリエチレン(PE)
柔らかく、不透明な乳白色をしており、低温耐性に優れているという特徴があります。柔らかさを活かして、レジ袋やマヨネーズ容器などに使われています。低温にも強く-20℃程度まで耐えることができます
※詳しくはこちら:PE(ポリエチレン)について
■エービーエス(ABS)
最大の特徴は光沢のある美しい外観です。塗装や表面加工との相性も良く、デザイン性が重視される製品にはうってつけの材料と言えます。機械的な強度もPPやPSと遜色なく、壊れにくさ、変形しにくさ、硬さを兼ね備えています。
※詳しくはこちら:ABS(エービーエス)について
PlaQuickにおける汎用プラスチックでの成形事例
プラスチックの試作開発サービス「PlaQuick(プラクイック)」は、さまざまな汎用プラスチックの試作に対応しています。今回は、PlaQuickにおける数ある実績の中から、「株式会社光岡自動車」様の事例をご紹介します。
光岡自動車創業50周年記念モデル「ロックスター」の開発品の試作
株式会社光岡自動車は富山県にある乗用車メーカーで、独創的な外観フォルム・上品な内装が魅力で、個性豊かで遊び心のある「ファッションカー」の製造を行っています。
同社が販売する光岡自動車創業50周年記念モデル「ロックスター」の開発にて、ヘッドライトユニットを跳ね石から保護するカバーの試作品をPlaQuickで実施いただきました。
PlaQuickによって、従来まではコストや納期の関係で導入が難しかった射出成形を行うことが可能となりました。それまでは一定の厚みでヘッドライトユニットに合わせた削り加工を手作業で行っていましたが、射出成形により歩留まりが改善。
また、PlaQuickで量産時に使用するものと同じグレードのPPを用意したことで、機能評価もそのまま行うことが可能となりました。
【PlaQuick採用事例】ファッションカー『ロックスター』部品の試作:前編
【PlaQuick採用事例】ファッションカー『ロックスター』部品の試作:後編
汎用プラスチックでの試作・成形ならPlaQuickへ
PlaQuickでは、製品の特性にマッチしたエンプラをご提案・調達できることはもちろん、量産品と同じ条件による試作品を早く安くご提供することが可能です。これまで培ってきたノウハウと経験を生かし、汎用プラスチックでの試作について、お客さまの抱える課題の解決に向け全力を尽くしてサポートいたします。
汎用プラスチック製品の試作に関してお悩みがございましたら、まずはPlaQuickまでお気軽にご相談ください。
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